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小谷城 2

小谷城訪問の続きです。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑小丸跡


天正元年(1573年)8月27日夜半、織田家の部将、木下秀吉は清水谷から駆け上って京極丸を急襲、奪取します。秀吉は続いて京極丸の一段上にある小丸に攻撃を集中し、浅井長政の父、久政を自刃に追い込みました。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑京極丸跡


大広間に次ぐ広さがあり、近江守護の京極氏を迎えるために用意した屋敷があったと伝えられています。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑中丸跡


本丸と京極丸の中間に設けられており、本丸とは巨大な大堀切で隔てられています。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑大堀切


天正元年(1573年)8月28日、信長は京極丸まで上がると、自ら本丸攻撃の指揮を執らんとします。同日夜半、落城が目前に迫ると浅井長政は、妻、お市と、茶々、初、江の3人の娘を織田陣営に送り届けました。この時ばかりは両陣営も矛を収めて、静まり返っていたそうです。そして、翌8月29日、大堀切を挟んで、両軍最後の攻防が始まります。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑本丸跡


長政は本丸一つに押し込められながらも、抗戦意欲は衰えず、尚も数日間持ちこたます。それは己の最後を飾り立てんとする、武将の意地でした。9月1日、この日も長政は黒金門から打って出て、織田軍と激しく渡り合いますが、その後方ではついに織田軍が大堀切を乗り越えて本丸に殺到してきます。長政も異変を察して本丸に戻らんとしましたが、既に本丸周辺は織田軍で充満しており、入るに入れなくなりました。長政は本丸で自刃する心積りだったのでしょうが、それは適わなくなり、本丸直下にある赤尾屋敷へと向かいました。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑大広間跡


小谷城で最も広い平坦部で、かつては御殿が建っていたと推測されます。ここでは酒器が多く発掘された事から、城主と家臣が集って、軍儀や宴会を開いていたのでしょう。そして、浅井長政とお市も、ここで酒宴を楽しんだ事でしょう。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑首据石


天文2年(1533年)、初代、浅井亮政の時代、敵方の六角氏に通じた今井秀信の首を、この石の上に晒したとあります。



小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑虎御前山


小谷城とは、目と鼻の先にあります。織田信長は虎御前山を奪取すると、堅固な砦を築いて、小谷城攻略の前線基地としました。往時には樹木が切り払われ、簡単な小屋や塀が建てられて、旗指物が建ち並んでいた事でしょう。そして、この砦で最も見晴らしの良い場所から、一際立派な身なりをした1人の武将が腕を組んで小谷城を睨め付けていたはずです。それこそ織田信長であり、その姿を小谷城の浅井長政も見とめたかもしれません。



小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑馬洗池


この馬洗池は、文字通りの馬を洗う池ではなく、水堀の遺構だと考えられています。


小谷城
小谷城 posted by (C)重家

↑浅井長政自刃の地


浅井家重臣、赤尾清綱の屋敷跡で、本丸の東下にあります。浅井家重臣の屋敷はほとんど清水谷に置かれていたのに、この赤尾清綱だけ本丸直下にあるので、浅井家中において相当地位が高く、信頼の置ける人物であった事が窺えます。

天正元年(1573年)9月1日、本丸も落ち、追い詰められた浅井長政は赤尾屋敷に入り、ここで割腹して29歳の生涯を閉じました。自らと浅井家の滅亡を招く事になった信長離反の判断はともかく、長政が果敢な勇将であった事は間違いないでしょう。そして、長政が小谷城で見せた奮闘と潔い最期は人々の記憶に残り、お市との悲恋も絡めて、後々まで語り継がれる事になります。
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