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丹波岩尾城

岩尾城は兵庫県丹波市、山南町和田にある山城である。


岩尾城は、和田齋頼(わだ ひとより)なる人物が、永正13年(1516年)に築城したのが始まりであるとされている。天文17年(1548年)、齋頼が病死すると、その子、師季(もろすえ)が跡を継ぐ。この師季の代に、丹波は大きな戦国の荒波に飲み込まれる。天正3年(1575年)、織田家による丹波平定戦が始まり、その尖兵として明智光秀が大軍を率いて丹波侵攻を開始したのである。これに対して、師季は丹波の傑物、赤井(荻野)直正の麾下に入って、明智軍に立ち向った。


丹波の諸豪族は連合して、強大な織田家相手に善戦したが、天正6年(1578年)、赤井直正が死去すると、求心力を失った丹波勢は急速に勢力が衰え始める。そして、翌天正7年(1579年)、岩尾城は明智軍の攻撃を受け、師季を始めとする和田一族は討滅されて、落城に到った。この天正7年には、波多野氏の八上城、赤井氏の黒井城も落ちており、こうして全丹波が織田家の手に入った。


その後、丹波国は明智光秀の所領となり、岩尾城は支城として用いられたと思われる。光秀が山崎の戦いで敗死すると、天正14年(1586年)から佐野栄有が3750石で岩尾城に入封した。この栄有の時代に、岩尾城は総石垣の近世城郭に改められる。文禄4年(1595年)、栄有が移封されると、前田玄以が代わって入封するが、慶長元年(1596年)に豊臣秀吉の命によって岩尾城は廃城となった。



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↑赤い鳥居のある登山口


和田小学校の裏手から登る近道もあるのですが、こちらが大手道だと言うので、ここから登り始めました。しかし、山道2キロとの表示を見て、正直げんなりしました。登り始めたのは12時半で、近所に住む親切なお爺さんが杖を貸してくれました。この杖のお陰で、後々楽になったので、お爺さんには本当に感謝です。



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↑鬱蒼と茂る薮道


膝が隠れるぐらいシダが伸びていて、気持ち悪かったです・・・冬でこの状態なので、夏ならばどうなるのでしょう?こんな道を歩きつつ、尾根を五つくらい乗り越えながら、岩尾城を目指します。遠いわ~



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↑天主台跡


頂上に着いたのは50分後、1時20分ぐらいでした。



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↑本丸石垣


頂上にはベンチがあったので、そこで昼食を取りました。古い石垣の上から、城下を眺めると、何とも言えない感慨が湧きました。古城に立って、在りし日に思いを馳せる。これが戦国期の城跡巡りの醍醐味です。


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↑北を望む


手前の山々の尾根を伝いながら登ってきました。しかし、帰りの事を思うとうんざり・・・

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↑南を望む


この日は晴れてはいたものの、霞があって見晴らしは少々悪かったです。


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↑東を望む


この岩尾城は、周辺の街道を押さえる要衝であるという事が、写真からでも少しは分かると思います。和田氏はこの一帯を支配していたのでしょう。推測ですが、和田氏の動員力は300人ぐらいでしょうか。


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↑岩尾城の全景


中央の一段高い山が、岩尾城の中枢部です。私は、山の右側から登って行きました。少々、疲れたものの、戦国期の城跡を満喫できて良かったです。
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